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食の安全通信簿 27

27回目です。

今、なぜ「食の安全通信簿」なの、っていうご質問を頂きましたので、ちょっとお答えを・・・。

これは、「時系列」で並べると簡単に理解が出来るんですが・・・・、
答えは、「マスコミ」と「ネット社会」の功罪だと、私は考えています。

ネット社会以前では、食品の製造・販売は「地域限定」の仕事であり、「自社で目の届く範囲」の
守備体制があれば、充分に機能しました。 主要なお客様は、近隣の生活者であり、ある意味、
品質管理・品質保証という概念を「二の次」にしても、大丈夫だった時代がありました。
「近所で採れたもの」を加工し、「製品」として並べて販売すれば、手間賃と少しばかりの利益が
見込める・・・・、そんな時代が長く続いていました。
「その日の消費量に見合った製造」が原則ですし、基本的に「地産・地消」ですから「防腐剤」も
「保存料」も必要のなかった時代です。

次に、物流が発達して「広い地域と長い時間をカバーして商売をする」時代に変わって来ました。
スーパーのチェーンが発達し、コンビニが出現し、24時間の販売体制が出来ました。
このあたりから、品質管理・品質保証という概念が前面に出て来ます。
(良し悪しの論議は別にして「農薬」や「食品添加物」の出番になりますが、これは別の機会に。)

東京にある会社が、「マスコミ」に「新製品のCM」を流すと、日本全国で同時に購入が可能な
時代になった訳です。 生活は便利になりましたし、みんなも喜びました。

しかし、同時にいくつかの「ひずみ」も出て来ました。 
お昼のTVの「情報番組」で、「ココアが健康にいい。」と流せば、全国の売り場の棚から、ココアが
消えてしまいます・・・。
「納豆のダイエット効果」なんていうのが流れれば・・・、結果はご存知の通りです。

「情報」に対するレスポンス(反応速度)が、異状に早い時代になった訳です。
これに「ネット」の「情報発信」と「情報収集」が加わって来ているのが現状だと思われます。

そして、この現状は「食品を製造・加工・販売をしている業者」にとっては、
「大きなチャンス」と「大きなリスク」をもたらしました。

まず「リスク」の面から・・・、
「食品事故」が発生した場合、「苦情」や「クレーム」の「量」も「質」も、これまでとは比較出来ない
くらいに、大きなマイナスのダメージになります。 
「初期の対応」を誤ると、致命的な結果を招いてしまうのは、ご存知の通りです・・・・。
いわゆる「悪事、千里を走る。」の状況になってしまえば、まず取り返しはつきません。

次に「チャンス」の側面です・・・。
「マスコミ」や「ネット」の効率の良さを熟知して、「販売の戦略」に活用する事によって、
業績を伸ばす中小企業も少なくありません。
「マスコミやネットで話題を呼び、スーパー等の実店舗からの引き合いに繋げていく。」という、
これまでには無かった(少なくともコスト的には、引き合わなかった)方法で、アプローチが可能に
なりました。 (私見ですが、某豆腐屋さんは、この好例だと思っています。)

で、いずれの側面を考えるにしても、「危機管理」や「企業体質の強化」を計る上で、
「食品の安全・安心」を担保する「仕組み」が必要になって来る訳です。

近年、「HACCP」や「ISO」の導入が話題になったのは、上記の理由が大きいと、
思っています。 しかし、数年前の「○印乳業」の工場はHACCPの認定工場でしたし、今回の
洋菓子メーカーも 「ISO」 の認証を取得していました。

だから、一般の人々から見れば、「マンションの耐震偽装と同じ構図じゃないか。 身内の人間
同士で、(チェックしました。 OKでした。 大丈夫です。)って、それが何かの役に立つの・・?」
っていう反応が出る訳です。

現場をチェックする為の、「第三者の目」は有効だと思われませんか・・・?

続きは次回です・・・・・・。

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